米の鉄鋼関税引き上げ巡り 激化

(VOVWORLD) - 5月30日、アメリカのトランプ大統領は、輸入する鉄鋼とアルミニウムにかけている関税を、現在の25%から2倍の50%に引き上げると表明しました。
米の鉄鋼関税引き上げ巡り 激化 - ảnh 1(写真:REUTERS/Carlos Barria)

高関税で海外製品の流入を阻み、国内産業を保護すると評されています。そして、鉄鋼関税引き上げは貿易戦争をさらに激化させる可能性があります。

米東部ペンシルベニア州の米鉄鋼大手USスチールの工場で、鉄鋼労働者らを前に演説しました。また、演説後のSNSへの投稿で、関税の発動は6月4日になると明らかにしました。トランプ政権は現在、品目別で鉄鋼、アルミ、自動車にそれぞれ25%の関税をかけています。このうち鉄鋼・アルミは、軍事兵器や工業品、建造物などに幅広く使われ、トランプ氏は自国生産へのこだわりが強いです。 演説でトランプ氏は、鉄鋼に25%の追加関税を上乗せする意向を明らかにし、「25%のフェンスなら乗り越えられたかもしれないが、50%ではもう乗り越えられない」と語りました。海外製品の流入を阻むことで、アメリカの鉄鋼生産を保護する考えです。

トランプ大統領が打ち出した輸入鉄鋼とアルミニウムへの関税倍増計画に対して、31日、EU=欧州委員会は報復する用意があると強調しました。欧州委は、トランプ大統領の関税引き上げを「強く」遺憾に思うとし、「交渉による解決に向けた継続的な努力を損なうものだ」と批判しました。「世界経済にさらなる不確実性をもたらし、大西洋の両岸の消費者と企業のコストを増大させる」とした上で「対抗措置を講じる用意がある」との姿勢を示しました。「欧州委は現在、対抗措置の拡大について最終的な協議を進めているところであり、相互に受け入れ可能な解決策が見い出せない場合、EUの既存の措置も追加措置も7月14日に自動的に発効することになる。それより早い可能性もある」としました。 鉄鋼関税引き上げについては、世界中の貿易相手国からの抗議の声が上がっているとしています。

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